我らが先生へ

おはよう　ございます
朝　会ったら　まずそう言う
彼の渋い声が「おはよう」と短く　返ってくる

ごめんなさい　ノート忘れた
授業の前に　名乗り出たら
必ず「愚か者」と名台詞が　頭の上に落とされる


そんなあたしたちの副担任が転任することになった

泣いた

みんな大好きだったから

担任のアホさと彼の奥深さでうちのクラスは釣り合いが取れてたようなものだ

彼には随分お世話になった。

たったの一年間だった。

でも、思い出はそんなもんじゃなかった。

ホワイトデーにバラを一輪、不器用に、でもかっこよく渡せる男なんてそうそういないよ先生。
女子が多くて大変だったね・・・。

ＳＨＲで先生が時々語ったことは、いつも意味深かった。
さすが国語の先生。
決して考えを押し付けはしないけど、狭いあたし達の視野を広げてくれた。

大嫌いだった古典も少しは好きになれたよ。



いつか放浪してるあなたとバッタリ会えたとき、「私です、先生」と堂々と声をかけれる人になりたい。

お酒はほどほどに。



ありがとう。